2011年7月15日金曜日

サクリファイス

子供の頃、読書が大嫌いだった。
学校の読書感想文の宿題は大の苦手で、本を読む事は苦痛以外の何物でもなかった。
未だに、有名な文学作品などは読んだ事が無い。
そんな私も、今では本を読む事が好きになっているから不思議だ。
きっかけは、高校生時代に熱中した大藪春彦作品だった。
彼の作品は全て読んだ。本屋の文庫本コーナーにある本は読み尽くした自負がある。
高校時代は、彼の独特な世界に浸り切った時期でもあった。

時は流れて先週末の土曜日、TBSテレビのランキング番組で面白そうな本が紹介されていた。
作者の名前は、近藤史恵さんという。私にとっては、初めて聞く名前だ。
ところがこの方、ミステリー作家としては有名らしい。
作家本人にではなく、過去に受賞した『大藪春彦賞』という賞の名前に反応してしまったのが正直なところですが(笑)

テレビで紹介されていたのは『サヴァイヴ』という作品。サイクルロードレースが舞台となった物語らしい。
ネットで検索してみると、これは連続物の3作品目らしい。
最初から読んでみたくなって、早速本屋さんで文庫版となった1作目『サクリファイス』を買って来た。


面白くて、一瞬にして読み終わってしまった。
ロードレースの事を知らない人でも、ルールと戦略がすぐに理解できてしまう。
自転車好きにはもちろんだが、自転車を知らない人でも十分楽しめる一冊だろう。
主人公はプロチームの選手。でも、エースではない。エースを勝たせるために、サポート役に回る選手だ。
エースの前を走って風よけとなって体力を使い切るのが彼らの仕事だ。エースがパンクしたりマシンが壊れた時には、自分のタイヤや、マシンごとエースに渡してリタイヤする事もいとわない。
それを”自由だ”と言って仕事に徹する。そんな若者がプロとして成長して行く話だ。
”サクリファイス”とは、犠牲/生け贄という意味らしい。

そんな物語の中で、私は主人公にではなく、チームのエースとして登場する石尾という男にグッと来てしまった。
地下鉄で読んでいて思わず•••、危なかった(^^;
読めば理由が分かります(笑)
読んでいて改めて、私はスプリンターではなくクライマーであることを実感した。
私の自転車仲間にもお勧めしたい一冊だ。


ここ数日は涼しい日が続いている。
暑い日は冷たいビールが旨いけど、涼しい日はウィスキーをロックで飲むとたまりません。
安酒で恥ずかしいですけどね。
コンビニで1,280円。私にはこれで十分です(爆)

10 件のコメント:

NOBU さんのコメント...

同じモノをコンビニで、昨日買ったとは言えない。ぼそっ。(笑)

いちご さんのコメント...

私からすると、まつさんはスプリンターでありクライマーでありライダーです。

このウイスキーより、ちょっと安くい富士山○というのがお勧めです。ここ10年ぐらい、そればっかです(笑)。50度あるので、コストパフォーマンスもGOODです。

まつ さんのコメント...

>NOBUさん、こんにちは。
NOBUさんもご自宅ではウィスキー派ですか?
同じ物を同じ日に、奇遇ですな(^^)v

まつ さんのコメント...

>いちごさん、こんばんは。
富士山、貴重な情報ありがとうございます。
是非、試してみます。これから10年、嵌るかも…
コスパ、重要ですよね(^^)v

まいき~ さんのコメント...

面白そうな本ですね!
そいえば、ランス・アームストロングの闘病~復活までの本「ただ・マイヨジョーヌだけのためでなく」がありますが読みますか?
執筆・復活後の女性関係を知っていると微妙な内容ですが(笑)

まつ さんのコメント...

>まいき~さん、こんにちは。
ランスの尽きる事の無い溢れる闘志って、どこから来るんでしょうか。
本読んだら分かりますか?
そのうち、貸してください。
私の本も、そのうち貸しますね。

GAZZY さんのコメント...

私はなかなか読みませんね(^^;)
でも、凶銃ルガーP08は読んだ事があります。
ウイスキーって、以前はとても高かった記憶があります。
もちろんまつさんが飲んでいるこれもです(笑)
何か法改正でもありましたっけ?
とんと酒には疎いもので…

まつ さんのコメント...

>GAZZYさん、こんばんは。
大藪晴彦、GAZZYさんも読まれるんですね。
ちょっと説明がしつこいですけど、嵌ると面白いですよね(^^;
ウィスキーはいちごさんが仰るようにコスパが高いので、酔って寝るにはとっても良いですよ(^^)v

NOBU さんのコメント...

ちなみに私もたぶん全巻読破しました。
伊達邦彦シリーズが好きでした。

まつ さんのコメント...

>NOBUさん、こんばんは。
伊達邦彦、やっぱり彼が一番ですよね。
「野獣死すべし」の後、伊達邦彦のシリーズは何作かありますが、1作目が他の作品も含めて最高の作品でした。
大藪春彦、偉大ですね!